一度でも痛風発作を発症した人であれば、常に「再発」のリスクが見え隠れする、高尿酸血症。
では、通院治療や投薬治療を続ける事で、高尿酸血症は完治するものなのでしょうか?
そもそも高尿酸血症の完治とは、どんな状態を指すものなのでしょうか。
本記事では、高尿酸血症の治療に掛かる期間や、完治について解説を行っていきます。
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そもそも痛風の完治って? 痛風は完治する病気なの?
高尿酸血症の症状の1つとして発症する「痛風発作」。
これについては、他の記事でも触れている通り、症状のピークは1~2日。
その後、個人差こそありますが、多くの方は1週間前後で痛みや腫れが引き、症状は治まります。
痛風発作の症状が治まることにより、痛風が治ったものと判断する人もいますが、それは完治では無く「寛解」に過ぎません。
そもそも痛風発作は「高尿酸血症」の症状の1つに過ぎません。
痛風発作に対する投薬等の治療は、発作の激痛を沈静化する為の治療であって、痛風発作を引き起こしている原因、「高尿酸血症」の治療を行わなければ再び痛風発作は発症します。
つまり、痛風の完治を目指すということは、高尿酸血症の治療を行い、尿酸値を正常値にコントロールする事となります。
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高尿酸血症の治療期間の目安 通院期間はどの位?
痛風発作を発症した方の場合、発作が治まった1~2週間後より、高尿酸血症の治療に入ります。
※ 治療内容は尿酸値の値によって異なりますので、下記記事を参照して下さい
痛風発作の発症経験がある場合ですと、発作を起こした箇所以外でも尿酸が結晶化している可能性が極めて高く、結晶化している尿酸を排泄しない限り、再発を引き起こす可能性が極めて高くなります。
そこで、痛風発作発症後の治療には、尿酸値を正常値に下げるための投薬治療が行われます。
尿酸値の正常値は7.0mg/dLとなるのですが、4.6~6.6mg/dLまで下がっている段階が、最も痛風発作を引き起こしにくいとされています。
ただし、短期間で一気に尿酸値を下げてしまうことでも、痛風発作を再発させるリスクが高まってしまいます。
そのため、少しずつ薬の含有量を増やしていき、2~6ヵ月掛けて尿酸値を6.0mg/dL以下まで下げていく治療が行われます。
※ 尿酸値を降下させるに当たって処方される薬については、下記を参照下さい
参照:高尿酸血症の主な薬一覧 副作用や症状ごとの使い分けについて ⇒
同期間の通院頻度ですが、治療中に再発の兆候さえ無ければ月に1~2回となります。
多くの場合は、薬を処方して貰い、無くなるタイミングで通院を行いつつ、2ヵ月ごとに血液検査を行って尿酸値等を測定する、といった方針が採られています。
高尿酸血症の根治を目指すには?
投薬治療を続け、尿酸値が6.0mg/dL以下まで下がったら、今後は同数値をキープしなければなりません。
必要であれば継続して投薬を行うこともありますが、尿酸値を安定させる一番の治療は「生活改善」となります。
食生活の改善や、ストレスの軽減、運動不足の解消といった生活改善を行い、薬に頼らず尿酸値を7.0mg/dL以下にキープすることが、本当の意味での高尿酸血症の治療になります。
個人差はありますが、高尿酸血症の原因には遺伝的要素もあると言われています。
今後の痛風発作再発や、高尿酸血症の合併症を予防する為にも、薬ばかりに頼らず、生活改善を行いながら、自力で尿酸値を安定させることが、高尿酸血症の根治に繋がります。
また症状の有無に関わらず、定期的な検査を行い、尿酸値の測定も行っていきましょう。
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