痛風関節炎(痛風発作)かどうか、を判断する基準は、
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でも解説した通り、11ある診断項目のうち、6項目を満たすことで判断されます。
上記項目で「痛風関節炎」であると診断されると、次はその原因となる「高尿酸血症」が
- 尿酸産生過剰型
- 尿酸排泄低下型
- 混合型
上記のいずれのタイプに該当しているのか検査を行った上で、治療方針や使用する薬を決めていきます。
本記事では、上記項目の診断を始めとした、高尿酸血症、痛風関節炎の検査医について解説していきます。
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高尿酸血症の検査が必要となる症状、診断結果
高尿酸血症であるかどうか、の判断については、血液検査による血中尿酸値の指数が判断基準となります。
ただし、高尿酸血症と診断される全ての人が、投薬による治療をスタートする訳ではありません。
詳しくは、下記ページで解説している通りとなりますが、
詳細な検査を行った上で、高尿酸血症の投薬治療が必要となる症状は、
● 痛風関節炎(痛風発作)を発症している
● 血中尿酸値が9.0m/dL以上
上記のいずれかに該当した場合、となります。
痛風関節炎(痛風発作)の診断基準
痛風関節炎の多くは、足の親指付け根に痛みが出ますが、他の病気との識別に際して、以下の診断基準で確認が行われています
A | 尿酸ナトリウムの結晶が関節炎の中に存在する |
B | 痛風結節の証明 |
C | 過去にも同じ様な痛み(痛風発作)を2回以上発症したことがある |
時間が経過する毎に痛みが増している(痛みのピークが来るのは24時間後) | |
痛みの症状が出ているのは、1カ所だけ | |
痛みのある関節が、赤く腫れてきている | |
足の親指の付け根に痛み、腫れがある | |
片側の足親指の付け根に違和感(病変)がある | |
片側の足首に違和感(病変)がある | |
痛風結節がある | |
高尿酸血症(尿酸値が7.0mg/dL以上)と診断された | |
X線検査で非対称な関節の腫れが分る | |
3日~1週間程で、痛みが完全に治まる |
上記項目の内、A(尿酸ナトリウムの結晶が関節炎の中に存在する)、もしくはB(痛風結節の証明)の、いずれかが確認されれば「痛風関節炎」と診断されます。
ただし、AとBの項目を検査する為には、痛風発作が起きている患部に対して注射針を刺し、関節液を採取する必要があります。
ただでさえ痛みの強い患部に針を刺す検査は、患者さんに掛かる負担が大きいことから、同検査が行われる事は稀となっています。
そこで、現在広く用いられている診断基準となるのが、上記表Cの項目となります。
上記11項目の内、6項目に該当することで痛風関節炎であると診断され、以降は痛風関節炎の原因である「高尿酸血症のタイプ」を検査し、治療方針を決めていきます。
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高尿酸血症の主な検査項目
でも解説を行っていますが、痛風の原因となる「高尿酸血症」には
- 尿酸産生過剰型(尿酸の産生が増え、血中尿酸値が上昇するタイプ)
- 尿酸排泄低下型(尿酸の排泄が低下し、血中尿酸値が上昇するタイプ)
- 混合型(産生の増加、排泄の低下を共に起こしているタイプ)
上記3つのタイプが存在し、どのタイプに該当するのかで、使用される薬は異なります。
上記3タイプのいずれかに該当するかを検査する方法や、痛風関節炎の症状等の検査は以下の方法で行われます。
血液検査
血液検査では、血中尿酸値と共に
・尿素窒素(BUN)
・クレアニチン(タンパク質が分解、代謝されてできた老廃物)
などの値を検査していきます。
上記老廃物の値をチェックしていく事により、腎機能低下の有無を確認する事が出来ます。
また、高尿酸血症を引き起こす原因の1つとされる「脂質異常症」についても、
・中性脂肪
・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
の値を血液検査で確認することにより、同時に診断することが可能です。
尿検査
尿検査では、尿タンパクの数値を見ていくことにより、腎機能の低下を確認していきます。
また、痛風やメタボリックシンドロームの患者さんは、尿のpH(尿の酸性度)も検査していきます。
尿の酸性度が高くなると、尿酸は尿に溶けにくくなる為、排泄の低下により尿酸値が上昇するだけで無く、尿路結石を併発するリスクも高まります。
高尿酸血症の病型(尿酸産生過剰型or排泄低下型)を分類する際にも、尿検査が行われます。
同検査では「尿中尿酸排泄検査(60分法)」という60分間で2度の尿検査を行い、
・尿酸濃度
・クレアニチン濃度
を検査していき、尿酸の排泄能力を見ていきながら、高尿酸血症の病型を判断していきます。
レントゲン検査
レントゲン検査が行われるのは、痛風関節炎の症状が出ている間となります。
レントゲンにより、痛風発作が発症している箇所と、そうでない部位の2箇所を撮影し、比較により診断を行います。
症状が重い方や、複数回にわたる痛風発作を発症している方の場合は、関節や骨の変形の有無を調べる目的でも、レントゲン検査が行われます。
また、痛風と良く似た症状が出て、混同されやすい病気、疾患についても、レントゲンによる検査で診断が行われる事があります。
超音波(エコー)検査
体に超音波を当てるエコー検査では、腎臓に尿酸結晶が沈着していないかどうかを調べる他、腎臓内の結石の有無も確認する事できます。
また、最近では痛風関節炎の患部に対してエコー検査を行うことで、関節への尿酸結晶の付着が確認出来る様になりました。
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